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風力、太陽光、生ゴミ、廃棄物を源とする再生可能エネルギーが、SCジョンソン社を動かす

世界のエネルギー消費量は増加の一途をたどっています。実際、2040年までには50%近く増加するとも予想されています。SCジョンソン社は2001年からそれを視野に入れ、当社の再生可能エネルギーミックスへの新しいエネルギー源の導入に取り組んできました。地球環境を守り、炭素排出量を削減し、コストを抑えるためには、代替エネルギー源に投資する価値があることを知っていました。

15年以上を経た今、当社は世界10か所で再生可能エネルギーの取り組みを行い、風力発電や太陽光発電、そしてヤシ殻やもみ殻、廃棄物までも利用したバイオマス発電を採用しています。現在、当社の世界でのエネルギー消費量の3分の1は、再生可能な資源から作られているのです。

SCJは全世界でどのようにクリーンエネルギーを生み出しているか

再生可能エネルギーの中でも当社が特に力を入れているのは風力発電です。2019年現在、当社には100%風力発電で稼働する工場が3つあります。米国ミシガン州のベイシティ、オランダのマイドレヒト、ポーランドのゴジュフ・ヴィエルコポルスキです。これに加えて、米国とメキシコにある2つの工場でも電力の一部を風力発電で賄っています。

当社は2009年に、初の自社所有となる風力発電機をマイドレヒトの工場に設置しました。当社のヨーロッパにおける最大の生産拠点、「ユーロプラント」です。高さ80メートルの風力タービンが、約28万平方メートルの工場で使われる電力のおよそ半分を供給し、残りは風力発電の電力を購入しています。

SCジョンソン社ユーロプラント
オランダのマイドレヒトにあるSCジョンソン社のユーロプラント
写真提供:Marilène-Dubois

ジップロックブランドの袋製品を生産するベイシティ工場と、グレードレイドなど世界で信頼されるブランドの品を製造するゴジュフ工場は、どちらも使用する電力の100%を近隣の風力発電所から購入しています。

そして、廃棄物を利用する発電についても 真剣に取り組んできました。当社最大の製造拠点であるワックスデール工場では、近くの公共埋立地の廃棄物から発生するメタンガスを使った熱電併給システムの電力を使用しています。もう1つの熱電併給システムでは、燃焼による大気汚染の少ない天然ガスを使用しています。この2つの熱電供給システムで、ワックスデール工場に必要な電力の約85%を賄っています。

ワックスデールには、2012年に稼働を開始した高さ126メートルの風力タービンも2基あります。現在これらのタービンは年間800万キロワット時の電力(住宅700軒分相当)を生みだし、ワックスデール工場で使用する10~15%の電力を供給しています。 

SCジョンソン・インドネシアのヤシ殻活用
SCジョンソン社はインドネシアのメダンとスラバヤに事業拠点をおき、生ゴミを燃料として使用することで、製品の生産過程に必要な給湯をまかなっています。メダンではヤシ殼、スラバヤではもみ殻をバイオ燃料として使用しています。

無駄にせず、欲しない:インドネシアにおけるエネルギー節約の実績

再生可能エネルギーに関する取り組みのなかで当社が最も力を入れているのは風力エネルギーですが、その他の技術も使用しています。

当社は2012年にインドネシアのスラバヤで、廃棄対象であるもみ殻を使用したバイオ燃料プログラムを立ち上げました。こちらは、蚊取り線香の生産のための温水を生成する燃料源として使用されています。インドネシアでこのバイオ燃料の使用を開始したところ、化石燃料の使用を回避したことによって、年間7,000トン以上もの温室効果ガス排出量削減につながりました。

また中国、インドネシア、インド、メキシコにおける太陽光プロジェクトによって、エアゾール製品生産や品質管理のプロセスなどの、当社事業において必要とされる温水給湯が一部まかなわれています。

継続的な取り組み

共に再生可能エネルギープロジェクトへと取り組んだ結果、SCジョンソン社の世界各地の工場における温室効果ガス排出量を、2000年のベースラインと比較して55%削減することに成功しました。さらに、2020年の新たな積極的目標として、米国内の温室効果ガスを2015年のベースラインであるCO2e(二酸化炭素換算値)10万5,353トンと比較して15%削減することを掲げています。2018年、当社は15%の削減目標を大幅に超えることができました。2018年の温室効果ガス排出量の総削減量は、目標の2倍以上にあたる74,384トン(スコープ1:50,043トンCO2-eq、スコープ2:24,341トンCO2-eq)の29.4%減でした。

当社の再生可能エネルギーの追求は、完遂からはまだ遠いですが、これまでに達成してきた成果を認めていただけることに、私たちはいつも感謝しています。環境負荷の削減に向けた継続的な取り組みが認められ、2018年気候リーダーシップ賞「温室効果ガス管理優秀賞(目標設定の部)」を受賞しました。GHG管理における気候リーダーシップ・アワードの受賞はこれで4度目です。