「天然成分」という言葉は、自然の供給源から採取された成分で、その組成が変化しない、あるいは当社の科学チームの分析によって自然本来に近い状態に保たれていることが確認された成分であることを意味します。例としては、レモングラスオイルが挙げられます。これは、ランドリー用洗剤やシャンプー、洗浄剤などの家庭用製品によく使われる成分です。当社ではこうした成分を抽出し、濃縮して使用しますが、天然成分は、加工され製品に使用される場合でも、採取されたときと同じ組成か、自然に近い状態に保たれています。
「植物由来成分」という言葉は、もともとは植物から採取された成分に製造段階で変化を加え、自然本来の状態とは近くない状態にさせた成分のことを意味します。例えばラウレス-9は、シャンプーやヘアコンディショナー、液体洗濯洗剤、洗浄剤など、様々なパーソナルケア商品に使用されている成分ですが、これはパーム核またはココナツオイルを酸化エチレンによって変換させたものから生成されています。消費者は、製造に関わる可能性があることを認識する必要がある、と私たちは考えています。
「天然」と「植物由来」の成分の分類は、どちらが良いか悪いかということではありません。これは、その成分が自然の供給源にどのくらい近いものであるか、製造プロセスでその基本的な化学組成にどのくらいの変化が加わっているか、その成分が化学合成によって生成されたものか、という違いを厳密に示す分類なのです。製品の組成を開発する際、私たちがまず第一に検討するのは、その製品が消費者のどのようなニーズに応えるものになるのか、ということです。その次に初めて、どの成分がそのニーズに適合しているかを検討します。